行政書士が実務を行うのに最低限必要なソフトとあったら便利なソフトを紹介します。
必須のソフトウェア
行政書士が実務をする上で必要なアプリケーションソフトウェア(ソフト)を紹介します。OSについては、Windowsという条件で紹介します。
Microsoft Word2016以上
Wordは、文書を作成する上でスタンダードなソフトです。役所の申請書のフォーマットもWordで作成されていることがほとんどです。
また、行政書士が作成する契約書、定款、各種議事録についてもWordで作成されているものがほとんどです。
他社では、ジャストシステム社の一太郎があります。一太郎は弁護士さんが使用していることが多いようです。弁護士さんのように、起案文書などを作成するため、許認可申請を取り扱う行政書士と比べ、Wordへの依存性が低いので、一太郎でも対応可能といえます。
行政書士でも、遺言・相続や契約書業務など市民法務に特化する方は一太郎でも十分でしょう。
また、Google「Googleドキュメント」というブラウザ上で使用できるソフトもあります。無料で利用できるためIT業界では人気のあるソフトです。
しかし、許認可業務を扱う行政書士は、役所の書類をダウンロードして使用するため、Wordは必須となります。相続などの市民法務に特化しようと考えている方でも、もしかしたら、農地転用等の許認可は扱うかもしれません。そのため、Wordで揃えておくと、まず間違いはないと言えるでしょう。
Woad2010は2020年10月13日にサポートが終了してしまいます。また、Word2013についても、2023年にはサポートが終了する予定です。office製品は10年でサポートが切れます。
これからソフトを揃える方は、2016以降のものか、Microsoft 365というサブスクリプションサービスで、Wordを使用しましょう。
Microsoft Excel2016以上
表計算ソフトは、Excelがポピュラーであり、他のソフトをわざわざ使用する必要はないと思います。役所でもExcelが使用されていることがほとんどのため、同じソフトを利用することでトラブルを軽減できるでしょう。
Excel以外の表計算ソフトとして、ジャストシステム社の「JUST Calc」、Googleの「Googleスプレッドシート」があります。Googleスプレッドシートは室生であり、こちらもIT業界では人気のあるソフトです。
ただ、Wordと違い、表計算ソフトは数式が入っているものもあるので、役所と同じソフトを使用するようにしましょう。Excelファイルが他のソフトのファイルに変換されると、数式がエラーになる可能性があるためです。
Excel2010は2020年10月13日にサポートが終了してしまいます。また、Excel2013についても、2023年にはサポートが終了する予定です。office製品は10年でサポートが切れます。
これからソフトを揃える方は、2016以降のものか、Microsoft 365というサブスクリプションサービスで、Excelを使用しましょう。
PDF編集ソフト
PDFソフトは、「Adobe acrobat DC」又は「SkyPDF Professional 7 for Legal」がオススメです。この2つのソフトは、行政書士電子署名に対応しているため、法人設立時に必要な定款の電子署名を行う方は必須です。
Adobe acrobat pro DCはサブスクリプションの契約で月額1,738円(税込)の年間契約が必要となります(2021年3月12日現在)。
SkyPDF Professional 7 for Legalは、ダウンロード版は14,300円(税込)となります。さらに、電子署名をするためには、電子認証キットPROが必要となり、ダウンロード版は15,400円(税込)となります(2021年3月12日現在)。
クライアントや行政との電子データのやりとりでも、PDFデータを使うことが多いです。その理由は、改変防止と印刷時の可読性です。
許認可の種類によっては、申請書がPDFデータしかないというものがございます。その際は、PDF編集ソフトにて入力することにより、印字された書面を作成できます。
また、行政書士事務所での書類の保管方法は、紙媒体かPDFデータが一般的です。紙媒体で一定期間は控えておき、必要なものをPDFデータ化する事務所が多いでしょう。
PDF編集ソフトは少しお値段は張りますが、それ以上の価値があります。ぜひ、購入を検討しましょう。
あったら便利なソフト
Microsoft Power Point
プレゼンテーションソフトの定番ソフトです。
このソフトはプレゼンテーションで使用する以外にも、案内資料の作成、画像バナーの作成、はがきの挨拶状等の作成、チラシの作成など、カラーで見栄えの良い資料を作成できます。
操作も直感的で、Excel、Wordの操作に近いため、扱いやすいです。
他にも、ジャストシステム社の「JUST Focus」、Googleの「Googleスライド」があります。Googleスライドは無料なので、パワポを頻繁に使用しない方はGoogleスライドで十分だと思います。
こちらもWordとExcelで触れたように、発売から10年でサポート期間が終了するため、2016以降かMicrosoft 365サブスクリプションにて揃えることをおススメします。
自分で会計をする人は必須!会計ソフト
税理士や記帳代行会社に会計を依頼しない方は、会計ソフトを揃える必要がございます。会計ソフトについては、税理士事務所などの方が詳しいですが、私がこれまで使ってきたメーカーの主なソフトを紹介します。
なお、私は、会計が好きなので、今のところ自分で行っています。
インストール型
やよいの青色申告
やよいの青色申告は、の会計ソフトシェアNO1です。操作の解説本やインターネットでの情報も充実しております。
価格は10,000円程度となります。
みんなの青色申告
みんなの青色申告は、会計ソフト会計王の個人事業主バージョンです。弥生シリーズには及びませんが、こちらも比較的シェアの多いソフトとなります。
価格は8,000円程度となります。
クラウド会計
やよいの青色申告オンライン
やよいの青色申告オンラインは、老舗の会計ソフト会社の弥生会計が提供するクラウド会計です。ユーザー数が最も多いです。弥生シリーズのソフトに慣れている人であれば、扱いやすいと思います。
1年間は無料で使え、次年度以降9,680円(消費税込み、2023年8月現在)にて使用できます。
弥生シリーズになれている人はこちらのソフトがいいでしょう。
freee
freeeは、クラウド会計でシェアNo1のソフトです。近年一番ユーザー数を伸ばしています。簿記ができない人でも扱いやすくできてきます。
料金は年11,760円(消費税込み、2023年8月現在)となります。
マネーフォワード クラウド会計
マネーフォワードクラウド会計は、家計簿アプリのマネーフォワードが提供するクラウド会計ソフトです。freeeよりはシェアはありませんが、こちらも近年ユーザー数を伸ばしているクラウドソフトです。
料金は年39,336円(消費税込み、2023年8月現在)となります。
実際に使用しているソフト
私が行政書士業務で使用しているソフトは以下の通りです。
- Microsoft 365(Excel、Word、Power Point、OneDrive等のサブスクリプション)
- OneDrive(オンラインストレージ1TB、Microsoft office365とセット)
- SkyPDF Professional 2016 for Legal(株式会社リーガル)※最新バージョンSkyPDF Professional 7 for Legal
- 電子認証キットPRO(株式会社リーガル)
- freee
- ペイント(Windows標準の画像編集ソフト)
- ペイント3D(Windows標準の画像編集ソフト)
- Microsoft Office Picture Manager(画像編集ソフト)
- Mozilla Thunderbird(メールソフト)
- 電子申請支援システム 建設業統合版(ワイズ公共データシステム、建設業許可関連申請)
その他、メッセージやビデオ通話で使用しているアプリ
- Skype
- messenger
- Line
- LINE WORKS(行政書士会の支部で利用しているため使い始める)
- Wechat(中国人とのやりとりには必須)
- KakaoTalk(韓国人のユーザーが多い)
- Zoom(会社では有料アカウントを使用)
プロジェクト管理に使用しているアプリ
- Microsoft Teams(メインで使用)
- Slack(無料版、相手が利用しているときのみ使う)
- trello(相手が利用しているときのみ使う)
- Chatwork(無料版、相手が利用しているときのみ使う)
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は行政書士業務を行う上で業務に関係なく必要なソフトウェアについて紹介しました。以外と少ないのではないでしょうか?
他にも、チャットアプリ、電子申請ソフト、業務特化型ソフト等がございます。これらについてはまた別の記事で紹介をいたします。