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SNSで成功をアピールする行政書士の言葉を疑うべき理由

SNSで成功をアピールする行政書士の言葉を疑うべき理由

2023.09.04

X、YouTube、facebookなどのSNS(ソーシャルメディア)は、現代のコミュニケーションの中心的な要素となり、多くの人が自分の成功を発信し、共有しています。自身の成功をアピールする行政書士や士業などプロフェッショナルも増えています。

しかし、これらの成功ストーリーを鵜呑みにすることは、慎重に考えるべきです。なぜなら、SNS上での成功の裏には多くの要因や誤解が潜んでいる可能性があるからです。この記事では、自分が儲けて成功しているとSNSで発信している行政書士の言葉を疑うべき理由考え、冷静な視点を持つことの重要性について考えます。

1. 成功体験は個別であり、一般的ではない

SNSで成功をアピールしている行政書士の言葉を鵜呑みにする前に、その成功体験が個別のものであることを理解する必要があります。

他の人の成功体験は、その人自身のおかれた環境、能力、努力などに寄るものが大きく、一般的な結論を導き出すのは難しいことがあります。取扱業務の需要や市場環境によっても成功するための戦略は異なるため、他の行政書士の成功事例を参考にすることは良いことですが、それを全てのケースに適用する(一般化する)ことはできません。

たまたま仕事が舞い込んで成功していることも考えられます。「へー、こんな方法もあるんだ。」程度に留めておきましょう。

2. 成功の裏には努力と試行錯誤がある

多くの場合、成功の裏にある努力や試行錯誤について触れられていないことがあります。成功は稀に一夜にして生まれるものではなく、多くの場合、試行錯誤と継続的な努力が必要です。

努力は成功の要因の一つであり、目標に向かって継続的に働き続けることが成功への鍵です。努力を怠ることなく、目標に向かってコツコツと努力を積み重ねることが、成功への近道です。

また、試行錯誤も成功に不可欠です。成功した人々は、何度も失敗し、それから学び、改善してきました。失敗は成功への道を示すサインであり、それを恐れずに前進することが成功への重要なステップです。

成功事例の裏側には失敗や苦労があることを理解し、成功するためには努力と忍耐が欠かせないことを覚えておきましょう。

3. 成功事例の信頼性に疑問を持つ

実際の成果を正確に反映しているかどうかについて疑問を持つことが重要です。一部の人は実際の成果を誇張し、SNSのフォロワーを引き込もうとすることがあります。

また、成果が一時的で持続的でない場合もあるかもしれません。信頼性のある情報源から情報を得ることが大切であり、成功事例を検証することが必要です。

自分は能力のある行政書士であると演出をし、それで仕事をとろうとしているかもしれません。SNSの発信や事務所ホームページが無い人でも、仕事をたくさんこなしている行政書士もいます。成功方法は人それぞれです。

4. 競争が激化している

行政書士は、ここ10年で8,702人増えており競争が激しくなっております。他の行政書士やITサービスなども存在し、仕事を獲得するには差別化が必要となっています。他の成功者の方法を単純に真似するだけでは、成功することは難しいかもしれません。常に新しいアイデアと戦略を模索し、進化し続ける必要があります。

行政書士登録者数、令和4年4月1日50,286人、平成24年4月1日41,584人(総務省 行政書士制度 行政書士の都道府県別登録者数令和4年4月1日現在より)

5.不安になる人はSNSを見ない

仕事をたくさんこなす行政書士は魅力的に映ります。仕事が全然来ない場合、成功する行政書士をみると不安になったり、嫉妬したりします。

「自分はこの仕事に向いていないのではないか。」

「努力しているのでなんで自分には仕事がこない。」

中には、嫉妬心からSNSへ誹謗中傷的なコメントをしてしまうかもしれません。

こういった人は、SNSを利用しない方がいいでしょう。流されやすい人やメンタルが弱い人は特にです。

たしかに、SNSは貴重な情報を得ることもできます。逆に、間違った情報を選択してしまうこともあります。

SNSを利用しなくとも、死にはしません。むしろ、精神的な安定、自分のペースでの活動ができますので、良い効果があるかもしれません。

まとめ

SNSで儲けて成功していると発信している行政書士の言葉を鵜呑みにすることは、慎重なアプローチが必要です。成功体験は個別であり、他の人の成功が自分に当てはまるとは限りません。成功の裏には努力や試行錯誤があり、信頼性に疑問を持つことが大切です。競争が激化している状況下では、差別化が求められます。

鈴木 篤

特定行政書士。合同会社法テック代表社員の鈴木です。実務のスペシャリストの行政書士を育てることが日本社会の発展に貢献するとの思いから行政書士カレッジを運営しています。