行政書士電子証明書とは、行政書士の資格を認証した上で発行される資格証明書です。
行政書士電子証明書は、行政書士が電子的に書類を作成する場合、紙による書類作成時の記名及び職印での押印に代わる効力があります。つまり、電子申請時に行政書士電子証明書を添付することで、法的な効果が認められます。
電子証明書を取得すると、次の手続で利用できます。
- 株式会社等の設立で必要となる電子定款作成
- 自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)
- 電波利用 電子申請・届出
注意点としては、事務所名、所在地を変更してしまうと、最初から取得し直すことになります。もしも事務所名の変更や所在地変更を考えている場合は、期間を短めの2年で契約するか、変更後に取得するようにしましょう。
電子化のメリットは、電子定款作成業務では、収入印紙の貼付が不要となります。株式会社や合同会社の定款の場合、収入印紙代4万円が不要となります。また、OSSでは申請手続と税・手数料の納付をインターネット上で一括して行うことが可能となります。
取得の流れ
次に、行政書士電子証明書の取得の流れを説明します。
① 行政書士登録をする
当然ですが、行政書士電子証明書は、行政書士のみが取得できる証明書です。日本行政書士会連合会のホームページにある行政書士検索システムに登録情報が反映されていない場合、証明書が取得できないため、登録したばかりの方は注意しましょう。
② 利用申込
行政書士電子証明書のお申し込み(セコムトラストシステムズ株式会社)ページより申し込みます。
お申し込みボタンから進み、必要事項を入力します。商工会議所の会員の場合、1年当たり1,000円の割引を受けられるので、商工会議所専用ボタンから進みます。
入力後、利用申込書をプリントアウトし、署名と捺印(実印)をします。
③ 振込
利用申込書に記載された料金を指定の方法で振り込みます。
通常料金
- 期間2年(新規・更新) 17,500円(税込19,250円)
- 期間3年(新規・更新) 26,250円(税込28,875円)
商工会議所会員料金 日本商工会議所提携電子証明書の割引販売制度
- 期間2年(新規・更新) 15,500円(税込17,050円)
- 期間3年(新規・更新) 23,250円(税込25,575円)
※2024年8月20日現在の価格となります。
④ 必要書類の送付
料金の振込後、必要書類と一緒にセコムトラストシステムズ(株)へ郵送します。
- 利用申込書
- 住民票の写し(発行日から3か月以内、個人番号を記載しない)
- 印鑑登録証明書(発行日から3か月以内)
- 振込控え又は振込控えのコピー
- 戸籍(全部/個人)事項証明書(発行日から3か月以内)※行政書士名簿の氏名が『旧姓』で登録されている場合のみ必要
※場合によって必要な書類
- 代理人受取人の印鑑登録証明書(本人限定受取郵便の受取に代理人を指定する場合)
- パスポートの氏名のコピー(外国籍の方で、電子証明書記載氏名をパスポートと同じ記載にする場合)
- 特別永住者証明書(表裏)のコピー(外国籍の方で、電子証明書の氏名を特別永住者証明書と同じ記載にする場合)
- 在留カード(表裏)のコピー(外国籍の方で、電子証明書の氏名を在留カードと同じ記載にする場合)
⑤ 通知書の到達
電子証明書が発行されると、セコムトラストシステムズ(株)からダウンロード方法の案内のメールが届きます。それと、ダウンロードに必要なパスワードと電子証明書の利用に必要なPINコードが、住民票に記載された住所へ本人限定受取郵便で送られてきます。郵便局から通知書が届きますので、通知書、本人確認書類を持参し、郵便局で本人限定受取郵便を受け取ります。
⑥ 電子証明書のダウンロード
メールに記載されているダウンロードマニュアルに従って、証明書をダウンロードします。これにより、新たな電子証明書がパソコンにダウンロードされます。
⑦ 受領書の返送
本人限定受取郵便に同封されている「受領書」を、セコムトラストシステムズ(株)に返送します。返信用封筒が同封されています。